ファッションデザイナー島田順子 人生を楽しむスタイルの秘訣

こんにちは!
『ハッピーマダム』ウェブマスターのAYACAです。
先日、久しぶりに本屋さん巡りをしまして、
こんな本を買いました。
日本を代表するファッションデザイナーの一人、
島田順子さんのスタイルブックです。
島田さんのスタイルブックは、この他にも既に2冊ほど出ていて、
これはその中で、最初に出版されたもの。
なぜ3冊の内から、一番古いこの本を選んだかというと、
表紙写真と中に掲載されている写真、そしてレイアウトが好きだったから。
まず表紙の島田さん。(記事冒頭の写真参照)
昼間のカフェで、シャンパンを飲みながら寛いでらっしゃいます。
パンツスタイルを女っぽく仕上げているのは、
ピンクの柔らかなオフタートルのニットに、無造作にアップしたグレイへア。
そして足元は、マイケル・コースのプラットフォームのサンダルで、
さり気なくパンチを効かせる。
そして爪先には、ホワイトのペディキュア。
もうこの表紙のショット1枚だけでも、
お洒落のヒントがいっぱいですね。
このスタイルブックが発刊されたのは、2011年の9月。
ちょうど島田さんが70歳の時ですから、
この中に収められている写真の中の島田さんは、
おそらく68~69歳。
まぁそもそもファッションデザイナーでらっしゃるので、
お洒落のセンスがバツグンなのは、当然といえば当然ですが、
それにしてもこのチャーミングな佇まいは、どうでしょう!
歳を重ねてもいつまでも素敵な島田順子さん。
そんな島田さんのスタイルブックから、
お洒落に関して沢山のヒントをもらいました。
今回はそれらについて、ちょこちょこと書いてみたいと思います。
Contents
トレードマークの無造作なアップスタイル
島田さんといえば、グレイヘア。
そしてポンパドールのアップスタイル。
島田さんは、いったいいつ頃からグレイへアを選択したのでしょう。
一度も染めずにここまで来たのか、
それとも白髪が増え始めて、途中で染めるのを止めたのでしょうか。
日本でも最近、グレイヘアが注目されていますが、
とにかくグレイヘアを選択した女性は、年齢を抗うことなく受け入れた、
確固たる自分を持つ強い女性、といったイメージが、私にはあります。
ま、グレイヘアについては、また日を改めて書いてみたいと思いますが。
島田さんのグレイヘアは、パッと見た感じは白髪の量が優勢に見えますが、
実際は白髪と黒髪が半々くらいでしょうか?
そしてそのグレイヘアの前髪をポンパドールにして、
無造作(ぽく見えるよう)にアップしておられます。
グレイヘアは、アップスタイルと相性が良いですね。
近年の島田さんは、どんなファッションの時でも、
ヘアースタイルは、ほとんどコレ。
もはやアップのグレイヘアは、彼女のトレードマークになっていますね。
アップスタイルというのは、実はどんなファッションにも似合うし、
垢抜けて見えるし、女っぽくも見えるお得なスタイル。
ファッションによって、ヘアーアレンジを変えるのが面倒な方は、
島田さんのように1つのスタイルをトレードマークにしてみては?
パンツスタイルにはマニッシュシューズ
島田さんのパンツスタイルの足元は、基本マニッシュ。
ローファーやスニーカー、レースアップシューズのような
フラット系シューズを合わせて、ハイヒールは合わせません。
パンツというのは、もともと活動的なアイテムなので、
その活動性を損なわないようにしているのかもしれませんね。
それでも全体のコーデから女っぽい匂いがするのは、
他のアイテムに散りばめられた女らしいディテールと、
アップにしたヘアースタイルのせい。
襟開きの大きなトップスやカシュクール、フリルのブラウスなどを
マニッシュなパンツスタイルに合わせているのです。
さらに島田さんは、多くの場合トップスをベルトインして着ています。
曰く「体型をカバーするためにルーズに着ようとしないで、
いっそピタッと着たほうがかわいく見える」という哲学の実践なのだそう。
トップスの裾を、ボトムの上に出してしまいがちな日本のマダムには、
ちょっと耳の痛い言葉かも。
でも体型って、隠せば隠すほど、どんどん甘えてたるんでしまうので、
ある程度、着こなしで緊張感を持たせるのは大事ですね。
スカートにはハイヒール!
対して、ワンピースを含むスカートスタイルには、
ほとんどの場合、ハイヒールを合わせてらっしゃいます。
しかも中途半端な高さのヒールはお嫌いだそうで、
写真で見て推測する限り、10センチ前後はありそうな立派なハイヒール!
正直、島田さんの年齢でこの高さのヒールを履くには、
当然のこと、まず健脚であることが必要です。
見れば彼女のおみ脚には、しっかりと筋肉が付いていますね。
そして何より、美脚です!
またしても年齢を引き合いに出して失礼かもしれませんが、
この年齢にして、本当に引き締まった美しい脚を保っておられます。
だからいつまでもミニスカートやショートパンツが履けるのですね!
さらに島田さんは、タイトスカートも良くお召しです。
日本のマダムたちは、歳を重ねると、
タイトスカートからも遠ざかってしまうのではないでしょうか?
とにかく体型隠しに、ダボっとしたファッションになりがちですね。
島田さんは、例えばゆったりとしたニットには、
タイトスカートやスリムパンツを合わせたりと、
全体のシルエットがダボっとならないようにされています。
タイトスカートにハイヒール。
これはエレガンスの定番ですし、できればずっと履き続けたいものです。
パンツスタイルにはマニッシュシューズ。
スカートにはハイヒール。
このスタイルをベースにすることで、
島田さんのファッションに、自然とメリハリが生まれてもいます。
流石ですね。
やっぱり背筋はピン!
この年齢でタイトスカートを履きこなすだけあって、
当然のこと背筋がピン!と伸びて、美しい立ち姿です。
おそらく全身に無駄なくほど良く、筋肉が付いてらっしゃるのでしょう。
やはり服を素敵に着こなすには、良い姿勢が大事なのです。
筋肉というのは、年齢に関係なく鍛えられるものです。
立っている時、座っている時、良い姿勢を保つだけでも体幹が鍛えられます。
まずは日常的なところから、意識を向けたいものです。
柄物を着るなら、色柄のハッキリしたモダンなものを
中高年になると、柄物を好む方もいます。
花柄×花柄のようなコーデを無頓着にやってしまっている方も…。
柄物というのは、慎重に選び、またコーディネートしないと、
ただゴチャゴチャとした印象になってしまいます。
ましてや歳を重ねて、ハリや艶が失われつつある肌の上に、
柄物を乗せるのは、結構むずかしくもあるのです。
島田さんも柄物を着られますが、
ある一定のマイルールに従って、厳選しておられます。
ボーダー、ストライプ、チェック、千鳥格子などの定番柄に加え、
パイソンやヒョウなどのモダンなアニマル柄を中心にチョイスされています。
花柄も着られますが、それはハッキリしたキレイなお色のもので、
比較的大きな柄目のものをチョイスされています。
そして花柄×花柄コーデなら、同柄のアンサンブルスーツをチョイス。
これなら間違いありませんし、とても上品でお洒落ですね!
ストール使いの天才!
センスの良い人は、必ず小物使いも上手いのですが、
島田さんは周りも認める、ストール使いの天才だそうです。
何せ鏡も見ずに、クルクルと巻いてしまうそうで…。
とにかくシンプルコーデに、ストールやスカーフなどの巻き物は、強い味方!
シンプルな無地の服に、柄物のスカーフやストールを巻けば、
たちまちコーデが華やかに楽しくなりますし、
もちろん季節ごとに、防寒・吸湿の役割も果たしてくれます。
巻き物をコーデに取り入れたいけど、上手く巻けなくて…と仰る方には、
このようなスタイルブックがお役立ち!
宝島社
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写真を見て、自分が好きだな~と思う巻き方を、3~4種類ほどマスターするだけでも、
コーディネートがぐんと上達します。
そして慣れてきたら、島田さんみたいに鏡を見ずとも
くるくる~っと巻けることでしょう!
アクセサリーは、本物もジャンクも何でも楽しむ
とにかくお店で見て、素敵!可愛い!と思ったアクセは、
ジャンクな安物でも買っちゃうとか。
そういうものを加えることで、コーデに遊びが生まれて、面白くなります。
いわゆる“はずし”のテクニックですね。
島田さんは、ブレスレットもお好きです。
何でも、シンプルな服のアクセントになるのがイイのだとか。
ブレスレットって、アクセサリーの優先順位からいうと、
どうしても後回しになりがちなアイテムだと思いますが、
それだけにブレス好きな方は、お洒落上級者という感じがしますね。
パンティストッキングは履かない
このスタイルブックの中の写真では、
ほとんど素足にシューズで写ってらっしゃる島田さんですが、
別に生足派だからパンストを履かない、というイミではなく、
つまりはガーターベルト派ということなのです。
流石…エレガンスの達人は違う。
ガーターベルトなんて私は、彼とのデートの時しか身に付けなかったような…。(笑)
でも確かにパンストって、身に付けた時のスカートの中を想像すると、
まったくエレガントではないし、美しくもありませんね。
…とは思いつつ、やはりガーターの面倒さを思うと、
ついついパンストに逃げてしまいます。
でもこうした見えない部分の美しさ、エレガントさも追い求めるからこそ、
美意識が高い、と言えるのでしょうね。
お家でもお洒落をする
「家だから、と投げやりな装いはしない主義」と、島田さんは仰います。
家だからこそ、お花のついたスカートをはき、ヒールのあるサンダルで台所に立ちます。
それだけで陽気な気持ちで暮らせますよ。
私たちの年代は特に、美しく楽しい生活づくりを大切にするべき、と考えています。
(島田順子スタイルより)
専業主婦の方や、リタイアした方、在宅ワーカーの方々などは特に、
家で過ごす時間が長いからこそ、家の中での装いに気をつけるべきかもしれません。
それこそいつもどうでもいい恰好をしていたら、
自分までどうでもいい存在に思えてしまうかも。
逆に家の中でも、いつも小奇麗な装いをしていれば、
素敵な自分をいつも目にしていれば、
楽しい気分で暮らせるのはもちろんのこと、
知らず知らずに自己評価も高まることでしょう。
ちなみに経済評論家の勝間和代さんは、衣類の断捨離をした時に、
部屋着というものを持たないことにしたそうです。
家の中でもちゃんとした装いをしていたほうが、いつでもサッと外出できるし、
家事をする時は、エプロンをすればいいだけだし、
とにかく持ち服の数が少なくなるので、管理もしやすいとのこと。
さて、家の中でもヒールサンダル、というのは、
家で靴を脱ぐ日本の住環境では、なかなかムズカシイですが、
確かにそうしていれば、ヒールのある靴に足が慣れていくことでしょうね。
つまりは、服にしても靴にしても、
身に付ける回数が増えれば増えるほど慣れていくので、
結果、着こなしも板に付いてくる、ということなのでしょう。
ちょっとだけセオリーをはずす、決めすぎない
これは島田流エレガンスの奥義ともいうべきもの。
つまりは、整いすぎ、キレイすぎ、決めすぎなスタイルは、
面白味がないし、逆にエレガンスからも遠ざかる。
何よりその人らしさが感じられない、というのです。
どこかであえてエレガンスを崩す、セオリーをはずすことで、
服はその人らしい自然体な魅力を放ちはじめると。
それには、コーディネートのどこかに、ユーモアや遊びを持ってくること。
日本のコーデ指南書や記事には、
よく“抜け感”とか、“こなれ感”という表現が出てきますが、
島田さんのセオリーはずし、エレガンス崩しは、
さらにもう一歩、はみ出そうとする意識が加わっている気がします。
島田さんのエレガントの奥義が、具体的にどんなものなのか。
それはやはり、このスタイルブックを見てもらうのが一番ですね。
仕上げは、チャーミングな笑顔!
もう表紙写真だけ見てもお分かりかと思いますが、
島田さんの魅力の総仕上げは、何といってもこの笑顔!
キラキラした笑顔は、お若い頃からずっと変わりませんね。
スタイルブックの中のどの写真を見ても、島田さんの笑顔が溢れています。
日々好奇心を持って、いきいきと生活をしているからこそ
このような笑顔になるのでしょうね。
この笑顔の前には、もうシミとかシワとか関係ないです!
実際、島田さんは、日焼けとかあまり気にしないそう。
美容を気にするあまり、人生の楽しみまで犠牲にはしたくない!
そんな思いの表れなのでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
島田さんは、身長158センチと、日本人の平均的な体格なので、
そういう面からも、彼女の着こなしは、とても参考になりますね。
今の自分のファッションにマンネリを感じている方。
歳を重ねるにつれ、ファッションに迷いが生じている方。
グレイヘアに似合うファッションを見つけたい方。
他のコーデ指南書に飽き足らない方…。
そういった方々に、ぜひ手に取って頂きたいスタイルブックです。
とにかく見れば刺激になります。
記事の冒頭に書いたように、島田さんのスタイルブックは、
全部で3冊、出版されています。
内容や写真は、重複している部分もあるので、
まずはどれか1冊、お好みのものを購入されれば十分かと思います。
パリの街角ショットをはじめ、ファッションスナップが一番多いのがこちら。
サイズもコンパクトです。
住まいやインテリアなど、島田さんのライフスタイルに関する情報が
最も多く掲載されているのは、こちら。
そして、今回の記事でご紹介した、私のお気に入りがこちら。
ファッションを楽しむことは、人生を楽しむこと。
女である限り、お洒落にも好奇心を持ち続けたいものですね。